中学受験終了組ののびこ母です。
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
連載5回目の今回は「性格編」。入試問題から見えてくる校風に合うか問題とどちらが伸びるか問題を振り返ります。
なお、学校名は書いていませんが、内容的にはモロバレです。志望されている方、在学されている方が不快に思われたらごめんなさい。中のことを知らない外野から見たイメージと思って、お聞き流しください。
入試問題から見えるメッセージ
入試問題は「学校からのラブレター」であるらしい。どんな生徒が欲しいのか、学校からのメッセージであると。ぜひとも相思相愛になりたいものですが、のびこの場合、某御三家とは両想いではない気がしたのです。
「早熟で頭も要領もよいタイプの子が向いていそうな自由な校風の学校」。
巷でよく言われていることと同じ印象を私も受けました。志望するお子さんも在校生さんも「“ぽい”よね」「わかる~」と言われていそうなイメージがあります。
で、のびこはというと・・・合うのか?ホントに?
- 自由な校風を担保する「精神的成熟さ」。
入試問題で小学生に「大人であること」を求めてくるんだなあ。
中高で「自由」な校風を担保するにはある程度の精神的成熟さと自立と自律が前提。自由には責任が伴うことを理解できるレベルには大人であってほしいということか。
のびこに「自由」のおもみがわかるかな。卒業する時、「自由」のツケを払うことにならないかな。う~ん。 - 問題処理能力が高く、判断が早いこと。
これすなわち「要領のよさ」ってことか。
小さい頃から「え、先に並んでいたよね。どうしてそんな後ろにいるの?!」だったしなあ。しかも本人気にしないし。今もそうだし。要領はいい方ではないなあ。
中に入ると、もちろんみんながみんなそういう性格ではなく、のびこのようなお子さんにもきっと居場所はあるのだと思います。
でも、「校風」は生徒によって作られていくもの。やはり「合う合わない」はある。我が家の場合は親子で迷いが出てしまいました。
そして、「なにがなんでも」というお子さんたちが鎬を削っている中で、こんなうだうだ迷っている親子が勝てるわけがないのです。
ちなみに、中学の入学式の日、のびこ父と思わず顔を見合わせました。
「のびこ(みたいな子)がいっぱいいる!」
のびこの居場所はやはり今の学校だったということなんだろうなと思っています。
どちらの環境で伸びるか
次に「どちらの環境で伸びるタイプか」問題。すなわち。
- 上位の集団についていこうとすることで伸びるタイプなのか。
- 自分が「イケてる」と思うことで伸びるタイプなのか。
のびこは後者だろうなと薄々感じてはいましたが、2月1日校変更後、それがおそろしいほどはっきりとしてきました。エピソードをふたつご紹介します。
のびこ、志望校別コースを変更して息を吹き返すの巻
のびこは12月に志望校別コースを変更した後、猛然と問題を解き始めました。
この頃には他の冠コースからも移ってきた生徒さんが他にもいて、毎回1位というわけではなかったのですが、「この席を守りたい」という気持ちの方がのびこは戦えるんだなと思ったものです。
さらに、最近、のびこがこんなことを教えてくれました。
「某御三家コースの時は教室に遅く行って、ぱっと席の確認だけして、ずっと下を向いていたんだ。だけど、のび校コースの時は早く行ってた。誰も来ていない教室で1位の席の幸せをかみしめるのがうれしかった。」
泣けるわ・・・。
今思うと、某御三家コースの時はSSの席次も下がっていって、後半は委縮していたんだなあ。風船がしぼんでいくみたいだった。そのしぼんだ風船に空気を入れていたんだね。
で、この「どちらの環境で伸びるタイプか」が入試会場においても適用されるのだと知ったのは埼玉入試でした。
実は入試会場においても通じるものがある
埼玉入試についてはまた改めて記事を書きたいと思うのですが、ざっくり結論から言うと、のびこは淑徳与野をとり、浦和明の星を落としました。
まあ、この時にはもう明の星は「チャレンジ」だったので、想定内ではあったのですが、こわいのがその「精神状態」。
明の星入試はのびこにとって恐怖体験だったらしく、いまだに「こわかった」と言うほどです。
「淑徳与野の時は『のびこ、天才!』って、コレ受かったって思った。周りも全然気にならなかった。でも、明の星はヤバかった。試験の時は鉛筆の音が気になったら負けなんだよ。でも、みんな鉛筆の音がすごくてはやくて、『天才』って感じがして、完全にまわりにのまれた。」
この明の星の入試のことは私もよく覚えています。学校から出てきたのびこがずっと「大きい会場だった。広い会場だった。」というのが不思議でした。番号からいって体育館ではないはずなのに、と。よくよく話を聞くと、50人以上のちょっと大きめくらいの教室だったらしいのですが、それだけ「圧」がすごかったということなのでしょう。
で、おそらく「目指せ!下剋上!」とホントに下剋上しちゃうタイプの子って、鉛筆のガリガリ音にむしろ闘志を燃やせるんじゃないかと思ったんです。
大学入試になると経験値も上がっていますが、小学生が挑む中学入試は生来の気質や性格が色濃く影響するんだなあという意味で、のびこが勝負をかけるのはやはり「今」じゃなかったなと。
けれど、だからこその1月校なわけで、もし明の星の入試でまわりにのまれたとしても、その経験を活かして、2月1日には落ち着いて試験を受けられるよ~という考え方もあります。
どっちに転ぶかわからないゾーンの場合、明らかな正解というのはなく、「勝負に出るか出ないかの最適解は性格」によるし、それを正解とするような考え方に持っていったらいいというところに行き着きました。
そして、次回は併願校というには今の学校が親子ともに好きすぎたという話とこの偏差値帯女子の戦いの難しさについてです。