志望校について迷い悩むことは「己を知ること」に通じる。中学受験は人生だ。

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中学受験終了組ののびこ母です。
お立ち寄りいただき、ありがとうございます。
前回「中学受験のゴールは子が自ら歩き出したこの日。自分で決めた「6年間過ごしたい場所。」の続きです。
悩んで考えて、最後はのびこが2月1日校を決めましたが、今回はそこに至る背景や状況について振り返る、補足のような蛇足です。

リラックスしている女の子のイラスト

 

 

某御三家校は親子ともに憧れの域を出なかった

むずかしかったことのひとつに、やはりここ数年の特殊な状況から、我が家も実際に学校に足を運べる機会に恵まれなかったということがあります。
小学生ですから、「イメージ」だけでは学校に対する憧れをSSで戦い続けられる強い気持ちにできなかったという面はあると思います。
「憧れるのをやめましょう」と大谷選手の名言にもありますが、憧れているうちはやはり勝てません。

SSの席次も下がり気味

当初は刺激的だったらしいSS。先生の乗せ方も上手なのでしょうね。10月くらいまではのびこの中で某御三家校を目指したい思いが強くなった時期もありました。
が、回を重ねるにつれ、徐々に戦意を喪失していったように思います。席次は厳しいものになっていきました。

うだうだ悩みの詰めの甘い日々もあの日につながった

今読み返しても、あの日ののびこは我が子ながら説得力があって、驚きがあります。

実は夏休み頃から、のびことふたりで勉強しながら、ついつい話し込んでしまうことがたびたびありました。

何故勉強するのかとか、受験勉強が何の役に立つのかとか、中学受験できるということがどれだけ恵まれているのかとか、将来のこととか、のびこ母の今までの経験で得たこととか、受験学年という「ハイ」状態だからこそ話せるような人生の深い話を。

この夏休みからの詰めの甘さが第4回合格力判定サピックスオープンの大失速の遠因ではないかと思っているのですが、のびこが自分で自分の学校を決められたことと無関係ではないのかもしれません(と思うことにする)。

 

 

SSは自分を知る貴重な場

そして、無駄な経験というものはないんだなと思うことのもうひとつは某御三家校のSSです。
おそらく、のびこにとって「自分とはちがう存在」を強く意識することで「自分」を深く考える初めての経験をした場所だと思うのです。

SSが始まってからずっと、のびこからよく聞くお名前がありました。語られる逸話の数々は我がことのように自慢げでもあり、憧れているようでもありました。
のびこは小さい時から友達についてあれこれ言うことは少なく、友達の影響をあまり受けない子だったので、私は珍しいなと思って、話を聞いていました。
典型的な内弁慶ののびこの場合、おそらく親しく会話をすることはなかったのでしょうが、不動の1位のその彼女はすべてにおいて「規格外」の感じがしました。「ああ、こういう子があの学校には向いているのだな」と納得してしまうような。

そして、のびこのこの言葉はSSを経験しなければ出てこなかったものだと思います。

「頑張ることは前提なんだけど、頑張った結果以上のものを出せる子も、頑張っても頑張っても結果が出せない子もめちゃめちゃ少数派なんだよ。頑張ったらそこそこの結果は出せるんだけど、ビミョーな位置にいる子が多いの。少なくとものびこはそうだった。」(はじめに

「がんばった結果以上のものを出せる子」
中学受験界でいうところの「一を聞いて十を知る」子の存在を身近に知り、「自分とはちがう」と譲らなかったのびこの感覚。
それは、私が「親には引き上げられない領域」と感じたものと同じものなのかもしれません(「合格まであと何点」は遠いのか近いのか。親のカンピューター判定。)。

けれど、自分が一握りの人間ではないと、自分に足りないものがあると知るからこそ、ガツガツ努力を続けられるのかもしれないとも思います。

 

 

「自分らしくいられる場所」

わたしにも経験がありますが、なにかに秀でた友の近くで過ごす思春期というのはなかなかキツイものです。

中学受験の難関校は一部附属校を除いて、すべからく大学受験において進学校になるわけですが、その空気の中で「成績」が自分の中でどのくらいのウェイトを占めるかは人それぞれ
つまり、「委員なんかもやってみたい」という時に、成績がイケていないことに「引け目」を感じるタイプか、気にせず手をあげられるタイプか。
勉強での立ち位置と学校生活を楽しめるかどうかは別ものですから、後者のタイプであれば、どこの学校でも大丈夫そうです。

のびこはSSを通して、自分らしくいられる場所、居心地よく過ごせる場所、自分を好きでいられる場所を知り、選んだのだと思います。

nobikotohahanonasebanarublog.com

親子の数だけ正解がある。そして我が家も。

おそらくSSの不動の一位のような存在は稀有で、そのことで「あきらめる」のは「もったいない」と感じられる方もいらっしゃるかもしれません。志望校については親子の数だけ正解があるので、もっともだと思います。

そして、我が家の選択も正解だと私は思っているのです。
どちらの環境で伸びるかということと、必ずしもイコールにならないかもしれませんが(「入試問題と伸びる環境から志望校を考える。それは入試会場でも適用される説。」)、多感で多忙な中高の6年間、学校に「通いきる」ことを考える時に、「合う合わない」はとても重要な条件だろうから。

受験のプロのご意見

ご参考までに、私がご相談した時にいただいた塾の先生の言葉をご紹介します。三者三様ですが、全部が正解だと思います。

「チャレンジしたらいいじゃないですか。たかが中学受験です。人生決まるわけじゃありません。」

「SSはその学校の対策しかしませんから、場合によっては厳しい結果になる子もいます。」

「本当にいいのかな。本人に悔いが残らないかな。」

 

で、迷いに迷って、選択を先延ばしにした分、我が家のここからが怒涛なのでしたという話を次回以降。

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